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LED化に伴ってチェックしておきたい3つの問題。 ウィンカーをLED化するにあたり、よく聞かれるのが
・なんかハザード状態になる  ・ハイフラッシュ(やたらと早く点滅する)・ヒューズが切れる
など、電球自体に問題は無いのにうまく動作しないというトラブル。

原因となる 3大あるある !
・ウィンカーリレー
ウィンカーインジケーター(ウィンカーパイロットランプ)
ウィンカーブザー(オーディブルパイロット)

上記パーツの仕様がLED化に際しての問題児の様です。

実際、僕のカブもハザード状態というか、ウィンカーが前後左右全て点きっぱなしになったり、
ヒューズが切れまくったりしました。

悲しき実体験を経て辿り着いた原因と対策をここに記しておきます(泣)(泣)




・ウィンカーリレーに関して

最も多い原因は、このウィンカーリレー周辺ではないでしょうか。

ウィンカーリレーとは、電球を点滅させる装置です。

リレーは電気が流れると接点スイッチがぴょこぴょこと動き、電球を点けたり消したりしてくれる仕組みです。
しかし・・・LEDは消費電力が極端に少ないため、リレーに流れる電気も小さくなります。
弱い電気じゃリレー内部の接点を動かす事ができなくなる
のです。


リレーを通過する電流が小さすぎて、リレー君が反復横跳びできなくなってしまうのです。

そういった問題を解決してくれるのがLED対応リレー(そのまんまやんけ)です。
これは一般のリレーの物理的なON-OFF点滅じゃなくて、電子的に制御してくれるとうハイテクパーツです。

これがリレーです。
このパーツがLED非対応である場合、
上記の様な症状が出る模様です。

リレーの交換自体は差し替えるだけなので非常に簡単です。■ハザードリレーに交換(ブログリンク)
カブの場合はサイドボックス内にあるので、リレーの脚の形状を確認してから購入しましょう。


リレーを交換し、ウィンカーが問題なく作動するならこのトラブルは解決です。

でも…世の中そううまくはいきません。

さてさて。上記のリンクにもある様に、僕のカブはハザード機能のついたリレーに交換済みです。
そしてそのリレーはLED対応の商品です。上記のようなトラブルに対して心配は要らない・・・はずでした。

いざ、ウィンカー球を自作LEDに交換じゃ〜い!!と息巻いた結果・・・。

ハザードどころか、光りもしない・・・ 更には全ての電装がピクリとも動作しないのです。
ニュートラルランプ、ホーン、まだ交換していないテールまでも無反応。

そう、これは明らかにヒューズが切れている証、どこかで何かがショートしているのです。

幸い、作業した場所のすぐ近くにホームセンターがあるので、とりあえず7Aのガラス管ヒューズを大量購入。

また、9V電池を使って全てのウィンカー球をテストしてみましたが、どれも問題なく点灯ました。

ヒューズを交換し、仕方なく元の電球(バルブ)に戻したところ、あっさりと直りました。

これは・・・これは何が原因なのか・・・!?!?


自作LEDにもリレーにもその他の配線にも問題が無いのに、上手くいかない・・・。




原因は・・・ウィンカーブザーでした。

ウィンカーブザー、別名オーディブルパイロット、更に別名:カチカチと音を出すやつ

まず、ウィンカーの配線は簡単に示すと下図の様になっています。





そして・・・調べてみると驚愕の事実が!!(大袈裟)


リレーを始点に出発した電気は
点Aへ向かって、そこで3方向に分かれます。
内訳はウィンカー前後とブザーです。

2つはウィンカーを光らせてアースへ落ち、
残りはブザーを鳴らして点Bへ向かいます。

その後、点Bで再び3方向に分かれます。
すると、同様に反対側(図の下側)のウィンカーの
中を流れ、そしてアースへ落ちるのです。



つまり、リレーから出発した電気がウィンカーを光らせ、ブザーを通ってカチカチ音を出し、
更にその後、なんと反対側のウィンカー球を通り抜けてからマイナスへと落ちるのであった。

なんてこった。

通常の電球(バルブ)は光るために10w程必要なので、ブザーを抜けてきた電力では弱くて光らないのですが、
ご存じLEDはほんとに小さな電力でも光ってくれるので、結果としてハザード状態になってしまうのです。

意図しない全点灯や、ブザーのプラスマイナス共用が原因で、ショートが起こりヒューズが飛んだのでしょうか。



最も手っ取り早い対策は・・・

ぶった切ることです。

実際、これで症状は治まりました。

ウィンカーは各球全てマイナスを有していますし
ブザーがあろうが無かろうが動作はするのです。



ただ、カチカチ音がしないと寂しい!って人も多い筈です(私もそのひとりです)
LEDウィンカーもブザー音も、両方手放したくない!って場合は・・・以下の方法で何とかなりました。




ウィンカーブザーの配線は左図の通りです。
例えば、左ウィンカーから入力した電気は、
ブザーで音を鳴らしてから右へ抜けます。

件のように、マイナスは反対側のを使うので、
このブザー本体にはマイナス(アース)の
役割を担う部分はありません。



そこで、"整流ダイオードの出番です。


整流ダイオードとは電気回路上における
一方通行の標識みたいなもんです。

前頁で使用したCRDと同様に、
帯状のマークがあるので、
向きを間違えないようにします。





こうしてやれば、
ウィンカーからブザーへ電気が流れるけれど、
反対側のウィンカーへは電気が流れないという
理想的な配線になります。




実際の配線
念のためハンダ付けし、収縮チューブで絶縁しました。

コレを上記画像の通りに繋いでやれば、
問題は解決です。


この処理でハザード時でも音が鳴るようになったという
予期せぬ効果がありました。実はすごく嬉しいです。


それでも不具合が残る場合は…(疲)

ウィンカーLED化 最後の砦 「ウィンカーインジケーター」の処理



カブの純正メーターは図の様になっていると思います。(へた)

ウィンカーが動作するとオレンジ色の電球が知らせてくれます。

これがウィンカーインジケーター(別名:ウィンカーパイロットランプ)。

カブに限らず原付クラスをはじめ、多くのバイクは図の様な
お知らせランプがひとつだけの1灯式が採用されているみたいです。

こいつが上記のブザーと同じく、左右の回路を繋いじゃっているのです。


と、いうわけで、先に使用した整流ダイオードで処理してやれば事件は解決すると思います!
また、ハザードを増設した方でも1灯式インジケーターが反応するはずです。

ちなみに・・・
こんな感じの2灯式メーターを備えた車種ならば
左右で別々の電球を使ってくれるのでショートや
強制ハザードや光りっぱなし状態は起こらないでしょう。



これにて 一件落着!!・・・しましたか!?

LED電球は、買うと高いし作ると大変だし、さらに取り付け後もこんな面倒が待っています。

更に、車体や電装系がノーマルならば、上記の「ブザー」や「ウィンカーインジケーター」は
ハンドルケースの内部に組み込まれていると思うので、作業もかなりしんどいものとなるでしょう・・・。

出回っている製品には上記トラブルを防止するためにしっかりと対策が施されている電球もあります。
純正品と入れ替えるだけ!と謳っている商品でも、仕様や個体差によってトラブルが発生する可能性も。

購入やカスタムに着手する前に、しっかりと下調べをし、車体の状況を丹念に確かめた上で
正しい知識と技術を以って実行なさるが吉でしょう。

何十個ものLEDをハンダ付けしたり、電装関係を引っ掻き回したり、新たな問題が発生したり・・・
願わくば、今後このまま故障がありませんように・・・!もう疲れたよ。





■おまけ編 へGO!!
ウィンカーインジケーター、ニュートラルランプを増設してみました。


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